2010年3月8日月曜日

コンステレーション計画が中止

またかって感じ。
先月の話ですが、2010年2月4日、オバマ政権がコンステレーション計画の中止を発表。
コンステレーション計画 (Constellation program) とはスペースシャトルの後継機の開発と、さらには月・火星への有人旅行の実現のための計画。


Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/コンステレーション計画

もともと、スペースシャトルの後継機として「ベンチャースター」開発計画があったが、2001年に中止されてしまった。(具体的にはX-33実験機の開発中止)




Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/ベンチャースター

「ベンチャースター」って写真にもあるようにスペースシャトルとは違って単段式で、SF映画に出てきそうな宇宙船って感じで、「21世紀になるとようやく宇宙船らしい宇宙船が宇宙に飛び立つのか!」って期待してたけど、実験機のスケジュル遅延であっけなく中止になった。
2001年というと911後のアメリカによるアフガニスタン侵攻の年だから、そのとばっちりで計画中止になったのではという気もする。

それにしてもアメリカの宇宙計画っていまいち一貫性がなくてダメだ。それに比べロシアのソユーズは1960年代ものの宇宙船を今でもバンバン打ち上げている。

アポロからスペースシャトルにした目的は、いかに効率良く宇宙に人と物を送り出すかで、アポロのように「より遠くへ」は、低軌道への輸送の効率化が達成出来てからの話だと思う。
「ベンチャースター」で資材と燃料を軌道上に送り、宇宙ステーションをベースキャンプとして大型の宇宙船を組み立て、月や火星に人を送り出すのがより現実的であった。
映画「アルマゲドン」でも小惑星破壊のために掘削スタッフが小惑星に向かう際にもそうしていたし。映画じゃないけど、火星への有人飛行は数ヶ月を要するわけで、アポロの宇宙船では到底無理だし、乗組員の生活のため現在のスペースシャトルの貨物室以上のスペースの居住空間は確保されなくてはならない。火星までの宇宙船はスペースシャトルの数倍の大きさは必要だし、旧ソ連の宇宙ステーションであったミール並の大きさの宇宙船は最低必要だ。それを火星軌道まで持っていくにはアポロのやり方では無理だと思う。

結局コンステレーション計画は素人でも無理だと思ってしまうような机上の空論であったのだな。無能なブッシュの人気取りのでっち上げをオバマが取り消したのは正解だったが。

でも、21世紀になって9年経つのに「2001年宇宙の旅」が実現しないのは、宇宙開発が儲からないようになってしまったからではないか。衛星の打ち上げビジネスも、インターネットがあるから通信衛星はあまり必要無いし、GPSも小型の衛星で十分だし、冷戦が終わって軍事衛星もこれ以上必要が無い。
月や近傍の小惑星で、地球以上の量の金とかレアメタルがざくざく取れるとか、石油が取れるなら、あと20年もすれば「2001年宇宙の旅」のようになるだろう。それなら宇宙のヒルトンホテルはビジネスマンとエンジニアでいつも満室だ。宇宙ステーションは、さながら宇宙のドバイって感じになるだろう。
宇宙に行っても儲からないなら「3001年宇宙の旅」まで待つしかないね。


Wikipedia

0 件のコメント:

コメントを投稿