2011年10月8日土曜日

Jobsが死んだ

Steve Jobs が死んだ。
彼に直接会ったことは無いが、身内が死んだように悲しい。
今はEコマースのシステム開発の仕事をしているが、彼がいなかったら今のような仕事はしていなかった。
そういう意味で彼の存在は大きかった。

はじめてMacを買ったのは1994年で自分が大学生の時。建築を学んでいたがCADを使いたくて時々本屋でパソコン雑誌を覗いていた。でもそこ頃は自分にとってパソコンは所詮オタクの道具にしか見えなかった。

それでも日本でもようやくグラフィックデザイナーを中心にMacの需要が出てきたので、雑誌「POPEYE」でMacの特集を組まれていたのを読んだのが、Macに興味を持ったきっかけだった。
洗練されているがどことなく愛嬌のあるMac OS(当時は漢字Talk)のデスクトップに衝撃を受けたが、Appleという会社、それから創業者なのになぜか会社を追放されたSteve Jobsという人物に興味も持った。

Steve Jobsは創業者でMacの生みの親なのに会社にクビにされた伝説の人物であったし、Appleを離れたあとNeXTとPixerという非常に夢のある会社を経営していたところに惹かれた。僕は人生で始めてビジネスというものに興味を持った。NeXTもPixerも当時は儲かってなかったけど、将来性があり資金も潤沢で勢いのある会社だった。そういう会社経営が出来る業界で仕事をしたくなった。

Macを買い、映像制作のアルバイトをしたりしているうちに、建築の勉強もやめて、コンテンツとWEB開発の仕事が本職になった。

Pixerは「トイ・ストーリー」のヒットで大儲けし、NeXTはAppleに吸収されて、その技術は今のMacとiPhoneのOSとして発展している。どちらも大成功を収めた。
ただ今から考えるとNeXTとPixerはJobsの自己資金と莫大な投資によって長期戦略で成功出来たのだと思う。
残念ながら日本では、どのような業種であれ、そのような長期戦略のベンチャー企業は存在出来ない。今から思うと自分の見当違いだった。
今の仕事をしていて良いのだろうかと時々自分で考える。

でもJobsには夢をたくさん見せてもらった。ありがとう。

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